図1: RCIによる金融市場(=複雑系)全体の可視化.1995年からの約10年間.横軸は時間[日],縦軸は銘柄番号.色の濃淡が RCIの数値を示す.
上図と下図においてRCIのパラメータが異なる.図中のグラフはTOPIX(市場平均)の時系列変動.
RCIは「時間軸座標と価格変動の相関係数」ですので,これを「TOPIXと個別株の相関係数」に置き換えれば
CAPMの「ベータ値(β)」も可視化できます.そして回帰式の残差を平均化することで「アルファ値(α)」も可視化できます.
これらを視ると,βとαは理論どおり一定値ではなく,動的に変化していることが一目瞭然になります.
このように,金融市場全体の様子を1枚の図で表現できますので,
・全体の動的変化を把握できる.
・個別銘柄の連動性や非連動性を把握できる.
・誌面に限りのある論文等において,使用した全データをビジュアルで紹介できる.
・ネクタイやTシャツ等のデザインとして使えそう.
などのメリットがあります.
RCI(50日)による動画 (左下の赤棒はTOPIXです)
RCI(100日)による動画
RCIは「時間座標軸と株価の相関係数」なので,「+1に近づくほど上昇トレンド,-1に近づくほど下降トレンド」を意味します.
RCIによって市場全体を可視化すると,まるで生き物のように見えませんか?